リフォーム写真集・11
★★メンズジャケットのステッチ総入れ替え★★
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こちらは、メンズのコットンジャケット。 裏地無し、1枚仕立てで、色は黒の後染め、 黄色のステッチが効いたカジュアルジャケットです。 今回のお直しは… お直しというか、カスタマイズなのです。 なんと! この黄色のステッチすべてを、 別の色に変えるのです! ・・・すごいです。 上からマジックペンで塗ってしまった方が 早いかも? つまり、「この服を一度すべて分解し、 また縫い直す」というくらいの事をするのです。 パソコンで、ステッチの部分だけ、 ボタン一つで色を変更するのとは、訳が違います。 では、早速分解から始めましょう! |
糸の色が入れ替わりました! 糸の色は、 お客様のご希望の色を見本帳より選びました。 グレーのような、カーキのような、 ベージュのような… 何とも言えない微妙な色合いです。 beforeの黄色より、だんぜん落ち着いて 見えます。 このお客様は、カスタマイズの達人でいらして、 毎回、かなり技の効いたご注文をして いただいております。 気に入った服をとことん改造して、 愛着を持って長く着ていらっしゃいます。 こちらのジャケットも、他店で色染め、シワ加工、 そして当店でボタンチェンジ、サイズダウンや もろもろ…。 自分スタイルを追求する。体に馴染んだ服を愛す。 見習うべき達人ですね。 |
1:わかりやすいところで、脇ポケットから見てみましょう。 このポケットの名称は、「両玉縁(たまぶち)ボケット」といいます。 ウエストシェイプのためのステッチを、 ばっさり横切っています。 |
2:私の相棒、リッパー君と一緒に、 一針ずつ、丁寧に黄色の糸を抜いていきます。 |
3:糸をはずしてる、の図。 |
4:ポケット口の部分だけ、やっと取れました。 |
5:このポケットの裏側は、こうなっています。 ポケットの袋です。 |
6:当然このステッチも黄色。 コツコツと、抜いていきます。 |
7:リンゴの皮むきみたいです。 糸を切らないで、どこまで続けていけるか…。 |
8:後染めなので、糸を抜いたところは跡が付いています。 そこを、寸分の狂いのないように、ずれないように、 新しい糸でミシンをかけていきます。 |
9:という事で、 右がまだ手を付けていない方で、 左が、変更された仕上がりです。 |
10:裏の袋側は、こんな感じで完成です! |
11:ステッチだけではありません。 この、ジグザグに縫ってある所。 「ロックミシン」といいますが、これも変えます。 |
12:やはり、抜いていきます。 ステッチより複雑なのです。根気が要ります。 |
13:ロックミシン、解除できました! |
14:ステッチと同じ色でロックミシンをかけて、完成です! |
15:袖も… |
16:襟も… |
17:後ろのベンツも… |
18:すべて総入れ替え、完成です! |
19:抜いた黄色の糸を集めてみたら、こんな玉になりました。 |
終了! この度は、 大変面白いお直しをさせていただきました。 ご協力、ありがとうございました。 |
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