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   リフォーム写真集・11
  ★★メンズジャケットのステッチ総入れ替え★★

(2009年2月10日掲載)
※本画像の無断転載はお断りいたします。


●BEFORE● ●AFTER●
こちらは、メンズのコットンジャケット。
裏地無し、1枚仕立てで、色は黒の後染め、
黄色のステッチが効いたカジュアルジャケットです。

今回のお直しは…
お直しというか、カスタマイズなのです。
なんと!
この黄色のステッチすべてを、
別の色に変えるのです!
・・・すごいです。
上からマジックペンで塗ってしまった方が
早いかも?
つまり、「この服を一度すべて分解し、
また縫い直す」というくらいの事をするのです。

パソコンで、ステッチの部分だけ、
ボタン一つで色を変更するのとは、訳が違います。
では、早速分解から始めましょう!


糸の色が入れ替わりました!
糸の色は、
お客様のご希望の色を見本帳より選びました。
グレーのような、カーキのような、
ベージュのような…
何とも言えない微妙な色合いです。
beforeの黄色より、だんぜん落ち着いて
見えます。

このお客様は、カスタマイズの達人でいらして、
毎回、かなり技の効いたご注文をして
いただいております。
気に入った服をとことん改造して、
愛着を持って長く着ていらっしゃいます。
こちらのジャケットも、他店で色染め、シワ加工、
そして当店でボタンチェンジ、サイズダウンや
もろもろ…。

自分スタイルを追求する。体に馴染んだ服を愛す。
見習うべき達人ですね。


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お直しの作業風景です。
ご興味のある方は、どうぞご覧になってください。。。


1:わかりやすいところで、脇ポケットから見てみましょう。
このポケットの名称は、「両玉縁(たまぶち)ボケット」といいます。
ウエストシェイプのためのステッチを、 ばっさり横切っています。

2:私の相棒、リッパー君と一緒に、
一針ずつ、丁寧に黄色の糸を抜いていきます。

3:糸をはずしてる、の図。

4:ポケット口の部分だけ、やっと取れました。

5:このポケットの裏側は、こうなっています。
ポケットの袋です。

6:当然このステッチも黄色。
コツコツと、抜いていきます。

7:リンゴの皮むきみたいです。
糸を切らないで、どこまで続けていけるか…。

8:後染めなので、糸を抜いたところは跡が付いています。
そこを、寸分の狂いのないように、ずれないように、
新しい糸でミシンをかけていきます。

9:という事で、
右がまだ手を付けていない方で、
左が、変更された仕上がりです。

10:裏の袋側は、こんな感じで完成です!

11:ステッチだけではありません。
この、ジグザグに縫ってある所。
「ロックミシン」といいますが、これも変えます。

12:やはり、抜いていきます。
ステッチより複雑なのです。根気が要ります。

13:ロックミシン、解除できました!

14:ステッチと同じ色でロックミシンをかけて、完成です!

15:袖も…

16:襟も…

17:後ろのベンツも…

18:すべて総入れ替え、完成です!

19:抜いた黄色の糸を集めてみたら、こんな玉になりました。

終了!
この度は、
大変面白いお直しをさせていただきました。
ご協力、ありがとうございました。


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